ホンダが昨年12月に全面改良して発表した軽トラック「アクティ・トラック」の売れ行きが好調だ。今年1〜3月の販売台数は1万2500台超と、3500台の月販目標を上回るペースだ。主力ユーザーである農業従事者が細いあぜ道でも運転しやすいように小回り性能を高めたり、運転席を広くしたりして使い勝手を向上したことが受け入れられた。実に10年ぶりの刷新となる7代目は、購入者の56%が農業従事者。50代以降がほとんどで、旧型のアクティ・トラックからの乗り換えが7割を占めている。販売店に来て試乗もせず、購入してそのまま乗って帰る顧客も少なくないという。
前モデルは運転席の前に車輪がつく「セミキャブ」と呼ぶタイプだった。ほかの軽自動車と車台を共通化してコストを削減することを優先したためだが、この構造だと前輪と後輪の感覚が広がるため小回りがきかない。そこで新型車は5代目までと同じく、車輪の真上に運転席を置く「キャブオーバー」と呼ぶタイプに戻した。前モデルで4.3メートルだった最小回転半径は3.6メートルと業界トップ水準だ。
運転席の広さも見逃せない。背もたれを前後に11センチメートル移動できるようにしたほか、ドアの大きさを広げるなどで乗り降りしやすくした。メーターや操作ボタンを大型化するなど、高齢者ユーザーへの配慮にもぬかりない。軽トラ市場はユーザーの半数を占める農業人口が減少し需要が縮小しているが、ホンダは新型車効果をテコに、買い替え需要の掘り起こしを進める構えだ。
日経産業新聞2010年4月9日〜ホンダ「アクティ・トラック」〜より紹介しました
2010年4月15日
ホンダ「アクティ・トラック」
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